アストロフィツム 白条般若 夜空に咲く白い閃光|アストロフィツム〈白条般若 & 般若〉魅力と育て方

目次

アストロフィツム 白条般若・般若とは

「般若」はメキシコ原産の星形サボテン。その選抜品種が白条般若です。稜を縦に走る白い綿状のラインが特徴で、棚に置くだけで存在感があります。

基本情報(分類・属名・原産地など)

  • 科名:サボテン科
  • 属名:Astrophytum(アストロフィツム属)
  • 学名:A. ornatum
  • 園芸名:白条般若/般若
  • 原産地:メキシコ中〜北部(白条般若は日本で作出)
  • 大きさ:株径15〜30 cm。若い株は球形、成長すると円柱状に。

魅力とは?

白条般若は綿条が太くはっきりしており、遠目でも模様が分かりやすい点が人気です。表面の粉白点(いわゆる「星」)は控えめなので、稜のラインがすっきり見えます。個体差が大きく、ラインの幅や曲がり具合で表情が変わるのもコレクション意欲をくすぐる理由です。

通常種〈般若〉との主な違い

  • 刺色:白条般若は淡いレモンイエロー。般若は黄金〜褐色寄り。
  • 模様:白条般若=太い綿条が主役。般若=粉白点(星付き)が密集。
  • 星付きの密度:白条般若は星が少なめ、般若は全面に星が広がる。
  • 生長速度:白条般若はややゆっくり。稜が締まりフォルムが整いやすい。
    般若の由来「般若」の名は、長く鋭い刺が能楽の鬼面〈般若面〉の角を思わせるため付けられた——という説が最も有力です。
    正式な命名者は不明ながら、明治末に *Astrophytum ornatum* が日本へ入った頃から愛好家の間で定着した和名で、仏教語「般若(=智慧)」を重ねた呼称ともいわれます。

香りと花

5〜6月頃、株頂部に明るい黄色の花を咲かせます。直径は7〜10 cmほどで、わずかに甘いシトラス系の香り。花は日中開き、夕方には閉じるサイクルを数日繰り返します。

育て方のコツ

光:明るい場所を好みます。夏の直射は焦げやすいので50〜60 %遮光が安全。
用土:水はけ重視。硬質赤玉6:軽石3:腐葉土1が目安。
水やり:春秋=用土乾燥後2〜3日でたっぷり。夏=夕方に控えめ。冬=断水。
温度:5 ℃を下回らないよう管理(簡易温室や室内へ)。
肥料:生長期に希釈したサボテン用液肥を月1回。与え過ぎは徒長の原因。

えんちょのひとことメモ

白条般若は「ラインの美」を楽しむサボテンです。刺と白条のコントラストが崩れないよう、光量と水やりのバランスを意識するときれいにまとまります。棚の背景を暗めにすると白条が際立つので、撮影やディスプレイの際に試してみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

多肉植物の栽培を始め苦節九年当時、ストレスの多い現代社会に苦悩していた中....

目次