ころんとした球体がふたつ寄り添い、まるで眠っているような姿。
コノフィツム・ウビフォルメ(Conophytum ubiforme)は、そんな“やすらぎ”を形にしたような多肉植物です。
硬すぎず、柔らかすぎず、ちょっぴり照れくさそうなそのフォルムは、鉢の上で静かに佇みながらも、見る人の心をふっとゆるませてくれます。
目次
基本情報(分類・属名・原産地など)
- 分類:ハマミズナ科(Aizoaceae)
- 属名:コノフィツム属(Conophytum)
- 学名:Conophytum ubiforme
- 原産地:南アフリカ・ナマクアランド
- 生育型:冬型
魅力とは?
ウビフォルメの魅力は、なんといってもその「シンプルなやさしさ」。
直径2cmほどの丸いふたつの玉がぴたっとくっつき、まるで双子のような佇まいをしています。
表皮は淡い緑から灰色がかったベージュ、そこにうっすらと点状の模様が浮かび上がり、どこかアンティークの陶器のような雰囲気も。
派手さはないけれど、長く見ていたくなる“静けさ”を持った存在です。
香りと花
秋になると、意外なほど鮮やかな色の小さな花を咲かせます。
花色は黄〜オレンジ系が多く、中央からちょこんと突き出るように開花。
香りは控えめですが、ほんのり甘い香りが漂うこともあります。
この「静寂からの一瞬の華やかさ」も、ウビフォルメを育てる楽しみのひとつです。
育て方のコツ
- 置き場所:秋〜春は日当たりのよい室内や軒下で。
- 水やり:秋から少量ずつ、冬は控えめに。夏は断水気味に。
- 温度管理:5℃以上を保つと安心。
- 用土:水はけのよい多肉植物用土。
- ポイント:夏の「脱皮期」はあえてそっとしておくのがコツ。
えんちょのひとことメモ
ウビフォルメを眺めていると、こちらまで肩の力が抜けていく気がします。
“育てる”というより、いっしょに“暮らす”ような感覚。
声をかけたら、ゆっくりまばたきをしてくれそうなその姿に、きっとあなたも癒されるはず。
無言の会話が楽しめる、不思議なパートナーです。